~賃貸物件編(1)~さて、賃貸の場合、火災保険は通常は、不動産屋でほぼ強制加入をさせられます。それで安心してしまう方もあると思いますが、念のため、確認してみてください。 賃貸の場合、以下の補償がどうしても必要になります。 1、借家人賠償・・・大家さんに対する賠償責任を補償します。 2、修理費用・・・・盗難などによってドアが破壊されたときなど。 3、家財・・・・・・主契約になるので、つけなければなりません。 4、個人賠償・・・・特にマンション、アパートの場合、下の階の人への水漏れなどを補償します。 1、借家人賠償 これは、大家さんに対しての弁償(賠償責任を補償するもの)です。 「持ち家」の方であれば、日本では、失火法というものがあり、よほどの重過失や故意でない限り、お隣の家を燃やしてしまったとしても、「隣家への賠償責任」は発生しません。(でもその後は住み続けられないかも。。) ところが「賃貸」の場合は、大家さんに対しては、「燃やしてしまった責任」が発生するのです。 つまり、大家さんの持ち物である、その部屋(建物)を自分の不注意などで燃やしてしまった責任は取らなければならない、ということなのです。 ですから、この「借家人賠償」は「賃貸の方」であれば、もう絶対につけなければ、もしものことがあったら、とんでもない負債を抱え込むことになってしまうのです。 では、借家人賠償の額をいくらつければいいのか、ということですが、通常は「借りている部屋の広さ」で計算します。 これも一例で埼玉県の場合ですが、例えばC構造(木造)の場合であれば、1平方メートルあたり、17.9万円。 ですから50平方メートルの部屋だったとしますと、17.9万円×50=895万円。 となりますので、最低でも1,000万円以上の借家人賠償をつけていた方が良いでしょう。 2、修理費用 これは、例えば「盗難」などの被害にあった場合、ドアやガラスが破壊されたとします。 その際の修理費用ですが、通常、大家さんではなく、借りている人が直すことがほとんどです。 その際の修理費用として、使うことができます。 通常は100万円~300万円で設定することが多いです。 3、家財 これは主契約になる部分なので、「自分はいらない」と思ってもつけなければなりません。 じゃあいくらつけたらいいのか、というと、これは本当に人それぞれです。 独身の方なら300万円もあれば十分でしょうか。 家族4人くらいだと普通は最低でも1,000万円くらいはあると言われています。 (もちろんご家庭によって違います) 4、個人賠償 これは「借家人賠償」とは違い、日常生活全般の「他人に対する弁償」を補償するものです。 代表的なものとしては、以下のようなことです。 ・アパートやマンションで、風呂をあふれさせてしまい、階下の人に水漏れ損害を与えてしまった。 ・お子さんが誤って同級生に怪我をさせてしまった。 ・飼っている犬が、通行人に噛み付いてケガをさせてしまった。 ・ベランダに置いてあった植木鉢が下に落ち、通行人がケガをした。 ・買い物中に誤って、高価な商品を壊してしまい、お店から弁償を請求された。 などです。 こういったことは滅多にあることではありませんが、「事故があった時の額が大きくなる」 ことから、必ずつけておいた方がよい補償です。 補償額の設定は、車の対人賠償と同じく、できれば「無制限」。 少なくとも、最低で1億円の補償に入っておいた方が良いと思います。 |